『ひぐらしのなく頃に 解 第二話~罪滅し編~(上) 』(竜騎士07/講談社) [講談社BOX]
という、うたい文句なわけです。
発売前にちらっと箱見る機会があって(中身は見ていない)、どんな感じにするのかなとか、趣向としては面白いなぁと思っておりました。
実際手にとって、やはり趣向は良いなぁと思います。
読ませる作品でありつつ、見せる作品になっていると。
ただ、非常に読みづらくなっている箇所があって、これじゃ本末転倒じゃないか、と思うところも。
DTP担当の方、大変だったんだろうなぁと思うと、あんまり文句も言えませんが。
ひぐらしのなく頃に 解 第二話~罪滅し編~(上) (講談社BOX)
- 作者: 竜騎士07
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/07/02
- メディア: 単行本
『エレGY』(泉和良/講談社) [講談社BOX]
冒頭部分で、おっ、これは、と思わせる一文があり、かなり期待して読み始めました。
作品自体は、なかなかおもしろいと思います。
泉氏、小柳氏、針谷氏の三名は、講談社BOXの”危険な新人”第一弾としてデビューし、旧世界から叩かれる新人、さぁ叩け、等と太田編集長も述べているわけですが、本作の要所要所で既視感を感じ、その辺で違和感。
叩けと言われてもなぁ、と。
小柳氏と針谷氏の作品は未読なので、こちらの二人を読んでから、今回の”危険な新人”の三名のトータル的な評価になると思います。
『傷物語』(西尾維新/講談社) [講談社BOX]
『ひぐらしのなく頃に解 第一話~目明し編~(上) 』(竜騎士07/講談社) [講談社BOX]
来月、目明し編の下巻が出ますが、今回は問題編同様、連続刊行になるのでしょうかね?
問題編のときは、七ヶ月連続刊行ってうたっていましたが、今回はそれがないですし。
なお、公開が開始された映画版の『ひぐらしのなく頃に』も今週中には見に行く予定。
ひぐらしのなく頃に解 第一話~目明し編~(上) (講談社BOX)
- 作者: 竜騎士07
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/05/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
『Classical Fantasy Within 第一話 ロケット戦闘機「秋水」 』(島田荘司/講談社) [講談社BOX]
1巻ではあるものの、ある意味、驚きの展開というか、驚きの場面がさらっと出てきて、ファンタジーというわりには、構成的な面では、やはりミステリのそれに近いのかなっと、ぼんやりと思う。
現段階で、3巻まで出ているわけですが、なるべく早く刊行速度に追いつきたいなと。2巻は手元にあるけれど、3巻はまだ購入していないし。
とりあえず、簡単なメモ書き程度ですが。
Classical Fantasy Within 第一話 ロケット戦闘機「秋水」 (講談社BOX)
- 作者: 島田 荘司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/01/08
- メディア: 単行本
『ひぐらしのなく頃に 第二話~綿流し編~ (下)』(竜騎士07/講談社) [講談社BOX]
七ヶ月連続刊行第四弾で、第二話・綿流し編の下巻。
上巻の続きであるのは当然なのですが、鬼隠し編とは大きく違った展開に。
当然、詩音の登場や、祭具殿への侵入といったように、上巻の段階で展開は違ったのですが、鬼隠し編では、「追われる」恐怖のようなものが描かれていたけれど、綿流し編では、「囲まれる(囲われる)」もしくは「拘束」や「縛られる」恐怖のようなものが描かれているというのも大きな違うの一つではないでしょうか。展開にからんだところだと。
一つおもしろいと感じたのは、基本的に本作では会話で物語が展開していくことが多いので、読んでいてページをめくるスピードは当然速いものになるのですが、ラスト近辺で風景描写が出てきて、そこにきてそのスピードがそれまでよりも遅くなり、じわじわとでも言ったような恐怖感が与えられているように感じたことです。
これは意図したことなのか、それとも偶然の産物なのかは判断つきませんが。
以前、京極夏彦さんが、インタビューか何かで、読者の読むスピードを描写によって作者が制御したいみたいなことを言っていたような記憶がありますが(細かい表現に関してはうろ覚えですが、大意はあっていると思います)、それに近いことなのかなと。
しかし、この綿流し編のラスト。
このまま終わるのか? と思ったら、案の定というか、良い意味でも悪い意味でも期待を裏切らない結末だったなと。
消化不良かどうかは別としてですが。
次は「祟殺し編」なんですね。
ひぐらしのなく頃に 第二話~綿流し編~ (下) (講談社BOX)
- 作者: 竜騎士07
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/02
- メディア: 単行本
『刀語 第十一話 毒刀・鍍』(西尾維新/講談社) [講談社BOX]
大河ノベル、『刀語』第十一話。
いつの間にか、来月の最終話を残すのみという時期なんですね。
本作は、最終話を迎えるためのこれまでのおさらいという性格が強いわけですが、それでも話は進みます。
本作での相手にして毒刀・鍍の所持者は真庭忍軍頭領(?)・真庭鳳凰。
読んだ方は分かると思うのですが、所持者は真庭鳳凰で間違っていないと思いますが、七花の対戦相手は真庭鳳凰であると表記した場合、これは正しいのでしょうかね?
それはさておき、本作もすんなり、さくさくと読むことができました。
ここにきて思ったことですが、大河ノベルは簡単に言ってしまえば、月刊連載と同じなわけですが、それでも『刀語』のように毎月の目的がはっきりしていて、かつその中で起承転結があるというのは読んでいて着地点が見える状態で読むことができるので、非常に読んでいて安堵感があります。
これが普通の連載と違うところなのかなと。
そういえば、本作のラストを読んで、『ネコソギラジカル』を若干連想しました。
西尾氏は、本当に良い意味でも悪い意味でも、こういう引きが非常にうまいと思う。
ある種、お約束の展開の部分もありつつも、その上でうまいところで切る。
その次のものを読むと、意外と前回引きに用いた内容はあっさり処理されることがあるのですが、それでも引きに関してはうまいなぁと毎度思います。
何はともあれ、来月配本の第十二話が最終巻。
一年続いた『刀語』をどう決着つけるのか楽しみです。
刀語 第十一話 毒刀・鍍 (ドクトウ・メッキ) (講談社BOX)
- 作者: 西尾 維新
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/02
- メディア: 単行本